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はじめての
テリアブル・
ライフ
1月
そしてジャック・ラッセルにたどりついたのだの巻
2月
ひとりで飛行機に乗ってきたのだの巻
3月
超高速パピー、
ダリ号発進!の巻
4月
危険なまでにフレンドリーの巻
5月
あっぱれ!脱出王の巻
6月
日々是学習!?ダリの幼稚園ライフの巻
7月
ブリブリ・テリアになっちゃった!の巻
8月
目を離したがウンのツキの巻
9月
フーリガン・プチあらわる!の巻
10月
この世は巨大なスタジアムの巻
11月
オトナになんかなるもんか!の巻
12月
あなたも冒険してみます?の巻

 
写真・上
しつけ教室でのアドバイスに従ってジェントルリーダーなる秘密兵器を試してみた。決して口輪ではないので、装着したまま、食べたり吠えたり噛みついたりもできる。得意のベロ出しもこの通り。
写真・中
ジェントルリーダーにひとつ問題があるとすれば、他人の目。どうも口輪か何かに見えるらしく、散歩中、毎回のように、「あらぁ、かわいそうに…」などと、道行く人から哀れまれてしまう。そのせいでミジメな気分になるのか、ダリは今ひとつ気に入らないらしい。
写真・下
当時のしつけ教室には、他にもジェントル使用中のラブくんがいたが、その飼い主である、うら若い女性いわく「公園とか行くたびに、かわいそうとか、口輪なんかしてとか言われてムカつくんですけどぉ」と怒っていたっけ。皆様、どうぞご理解を。

ダリの幼稚園ライフの巻

〜2002年6月〜
相変わらずの咬み癖に始まり、
キャリーバッグに入れるときはまるで猛獣狩り騒ぎ。
さらに、散歩中の引っぱり癖やら拾い食いやら…、
暴れん坊ぶりを遺憾なく発揮しつづける
わが家のハイパー・パピー、ジャック・ラッセルのダリも、
ようやく幼稚園生になったのだが…
パピークラスに入園したのだ

 銀行脱走事件(前号参照)と時を同じくして、いよいよしつけ教室に通い始めた。ダリ、生後3カ月半のことである。
 そもそもジャック・ラッセルを迎える決心をしたのは、「しつけ教室に通う」ことを前提にしてのことだった。いずれにせよ、続出する問題・課題をシロウトだけで解決するのは不可能に等しかったのだ。
 ワクチン終了が待ちきれない思いで入園することになったのは、ある動物病院付属のパピークラス。いわば犬の幼稚園である。ここへ、家族中で最も犬にナメられやすい母と、最も危機感を感じている私が付き添い、毎週日曜、通うこととなった。
 そして11月最初の日曜日、いよいよ教室デビュー。都心のビル内に設けられた教室にその日出席したのは、ミニチュア・ダックスのおしとやかな女のコ、ちょっとおしゃべりなコーギの女のコ、それに愛嬌たっぷりのビション嬢。みんなダリと比べると格段に落ち着いた、良いコたちに見える。「こりゃ、場違いだったかなぁ」と内心不安がよぎった。

 授業は、食事の与え方からアイコンタクト(名前を呼んだらこちらを見るようにさせる)、他の犬との遊ばせ方など、この時期に大切な課題がぎっしり。先生が愛犬によるお手本を示しつつ、生徒(犬とその保護者)たちの実践を交えながら授業は進んで行くのだが、意外なことにダリ(と母と私)はなんとかついていけているではないか! 
 無我夢中のうちに45分のレッスンは終わり、「やれやれ、なんとか初日から落ちこぼれずに済んだかも」と、ホッと一息…ついている場合じゃあなかった。あぁ、しまった! 最大の難関、キャリーバッグ収監が残っていたのだ! もちろん、にこやかに挨拶をしながら教室を出て行く他の犬たちとその保護者たちの前で、大乱闘が繰り広がったことはいうまでもない。


ジェントル・リーダーは魔法のヒモ?
 
 先生は、もちろんジャック・ラッセルのキャラも先刻ご承知だったのだろう。さらに、私たちが訴えた父パンダ事件(4月号参照)をはじめとする数々の問題と、母のトロさから判断してか、「ジェントル・リーダー」なる道具を薦めてくれた。
 ジェントル・リーダーとは、一見口輪のようだが、むしろ馬の「はみ」と同じ原理で、鼻ヅラと首のつけ根の2カ所にヒモが掛かる仕組みになっている。これを装着することで、犬に安心感を与えつつ、引っぱり癖をはじめ数々の問題行動をコントロールできるようになるというのだ。説明ビデオを見ると、使用前は飼い主を引きずりまくっていたワガママ犬が、これを装着すると魔法のごとく紳士淑女犬となり、さっそうと側歩しているではないか! これはありがたい!! 使わない手はないゾ!
 …とまぁ、即、使えるのなら、日本中、いや世界中で「引っぱり犬」は絶滅しているはずである。いや、考えてもみてほしい。抱っこさえ逆上して咬みまくるダリである。その口元に何かを装着するなんて、いったい何リットルの血が流れることだろう! と、クラクラしている私たちに、先生は辛抱強く教えてくれた。心強いことに、即座に装着できる犬などまずいないということ。まずは、おやつを使ってジェントル・リーダーの輪になった部分に「自分から鼻を入れるように」持っていくこと。これをひたすら気長に繰り返し、「このヒモを付けるとイイコトがある」と理解させつつ、装着感に慣れさせること。良犬は一日にして成らず、なのである。
 この練習を始めたのが12月の初め。食いしん坊が幸いして、数週間後のダリは少々疑心暗鬼ながらも、おやつに釣られて「鼻通し」ができるようになっていた。そして、そんな時期のことだった。しつけ教室のクリスマス会が開かれたのは。
 プログラムは、お約束の記念撮影とゲーム。サンタの衣装を着て(もちろん犬が)、写真を撮るのである。真っ赤な帽子やコートなど、クリスマス気分いっぱいの衣装を先生方が取り揃えてくれていたのだ。他の出席犬には、最初から自前のサンタファッションでキメて来ているコもいる。ダリだって、アレを着ればさぞ可愛かろう! 可愛かろうが…、ここまで読んでくださっている方ならご想像がつくでしょう。
 ただ鼻にヒモを掛けるだけで数週間かかっているダリである。試みにサンタハットを被せようとしてみると、案の定、ギャキーガルルルッ!と死に物狂いで抵抗する。結局ダリだけが裸(!?)で写真に納まることになってしまった。
 この日の日記で、母はつぶやく。
 「お教室ではダリだけ進級できなくていつでもひとりぼっちだ。いつも個人教師についているみたいでいいのだけれど、ちょっと悲しいな」。
 じつをいうとこの頃、クラスメイトたちはみんな上のクラスに進級して、ダリだけ取り残されていたのだ。
 しかし母はこう締めくくる。
 「悲しいといえばクリスマス会で、みんなの中でダリだけがサンタさんの帽子をどうしても被らなくて大暴れして…これは悲しかったな。でも、その後のゲームでは優勝したのだ! 終わりよければすべてよいのだ!」
 ゲームとは、アイコンタクト競争(名前を呼ばれてどれだけ速く振り向くか)と、オイデ競争。なんと、たった3匹の中でだが、我らがダリが優勝したのだ!
 まだまだ野獣じみていて、おしゃれのひとつもできないけれど、少しずつ犬らしくなっているじゃあないか!…と、今思えば私たちの方こそ、テリア的ポジティブ・シンキングに感化されつつあったのかもしれない。