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はじめての
テリアブル・
ライフ
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そしてジャック・ラッセルにたどりついたのだの巻
2月
ひとりで飛行機に乗ってきたのだの巻
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超高速パピー、
ダリ号発進!の巻
4月
危険なまでにフレンドリーの巻
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あっぱれ!脱出王の巻
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オトナになんかなるもんか!の巻
12月
あなたも冒険してみます?の巻

そして、ジャック・ラッセルにたどりついたのだの巻

〜2002年1月〜
大人ばかり4人の家族が愛犬を失って1年。
「小さくて、丈夫で外向的」を条件に選んだ後継ぎ犬は、ジャック・ラッセル・テリア。
初めてのテリアとの暮らし…その楽しさと、ときにはテリブルな体験をお伝えします!
1年にわたる犬不足、
いよいよ深刻化の兆し

 誰もが犬のいない生活に耐えられなくなってきたのは、昨年春のこと。先代犬のシェルティーが天国に出奔してはや1年が過ぎようとしていた。実家には70代の両親とIT企業に勤める同居の妹、そして近所のマンションでSHOHO生活の私。もはや一家団らんというより、それぞれ強まるばかりの個性をどう衝突させずに暮らすか、という年代だ。そんな4人家族のクッション役でもあった存在が失われてみると、やっぱり何かが煮詰まってくる。愛犬を失った悲しみはそれぞれに深いのだが、いよいよ犬不足の弊害がそれを上回ってきたのだ。
 私に関していえば、なにより欠乏していたのは「犬臭さ」だった。本誌読者の皆さんならご存知のように、健康な犬の臭いは、どこか懐かしくってあたたかい。花やハーブに負けないくらい、癒し効果がある…と思う。ラベンダーやローズと並んで「犬のほっぺた」とか「犬の耳の裏」のアロマオイルが発売されてもいいと思うくらいだ。
 しかも、犬の臭いに飢えていた私は、取材先で出会う犬たちとのご挨拶のとき、無意識のうちに、ここぞとばかりそのアロマを吸入するようになった。臭い嗅ぎたさに、よそ様の令息、令嬢とベロベロにキスをしまくる私の姿は、同行のカメラマンにいわせると「かなりヘン」。自覚症状のないまま、アブナイおばさんになりかけていたのだ。

で、どんなコにするか?

 そんなわけで始まった「後継ぎ犬探し」だが、まず両親の年齢を考えると小さいことは絶対条件。シェルティーでさえ、抱きかかえての看病は重かったのだ。当然、「丈夫で長生き」も大前提になってくる。
 性格については、今も先代犬を思い出すと涙が出る母いわく「正反対のコがいいかも」。先代犬はじつに繊細で、家族のちょっとした言葉にも傷ついてしまうヤツだった。しかも家族以外の人間には愛想なし。その反対というと、神経が太くて外向的。なんだかちょっとスゴそうだが…。
 ルックスについては「犬らしい犬」と、家族の好みはほぼ一致していた。
 こうした条件に基づき、犬種図鑑に首っ引きになること数週間。「ホームレス犬を迎える」という案も根強かったが、「やっぱり子犬」という希望も強く、ホームの子犬は成長後の大きさが予測できないため、やむなく断念。やがて浮かび上がってきたのが、ジャック・ラッセル・テリアだったのである。

毛深い令嬢に一目ボレ

 ジャック・ラッセルは、近頃CMなどで人気上昇中だが、犬人間の私としては、流行の服を買うような出会い方はしたくない。そこでJRTCJ(ジャック・ラッセル・テリア・クラブ・ジャパン)という会に問い合わせてみたところ、「まずジャック・ラッセルがどういう犬か知ってください」と小冊子を送ってくれた。しかも私たち家族がこの犬種に適しているかも知りたいとのこと。さらにジャック・ラッセルの飼い主に話が聞けるよう、引き合わせてもくれるというのだ。
 「なんと良心的!」と感動する一方、それだけ飼いきれずに放棄する人がいる…テリア族の中でも頭抜けてやんちゃでハイパーだという、ジャック・ラッセルなる犬種の実像を、垣間見た気もするのだった。
 クラブの誠実な姿勢に感動した私は、「そんなスゴイ犬、大丈夫だろうか?」と迷いながらも、5月の下旬、相模湖畔で開催されたJRTCJのトライアル大会に両親ともども出かけてみることにした。炎天下を駆け回る犬たちのタフぶりを目のあたりにしつつ、何人かのオーナーに話を聞くと…「この犬はお年寄りには無理」という人あり、「とくに手がかかることはないよ」という初老の紳士あり、「メスの方が飼いやすい」「いやメスは気難しい」などなど、ジャック観は人それぞれ。どれも有り難いアドバイスながら、飼えるか否か、ますます迷いが深まることになった。
 ところがその数日後、それまで積極的な主張をしてこなかった父が、「じつはトライアル会場で気に入ったコを見つけていた」ことが判明。さっそくみらいちゃんというその美犬のオーナーに電話をしてみると、なんとあの大会当日、彼女はお見合いをしていたというではないか!
 こうなるともう運命の歯車が回り始めたようなもので、子犬選びは、みらいママの子を待つことにすんなり決着。7月下旬、「男児4匹無事出産」のニュースが届いた頃には、あの迷いの日々はどこへやら。8月末には家族の命を受けた私が、未来の愛犬の様子を見に、神戸へ向かうことになった。
 初めて見るうちのコは、ちょうど生後1ヵ月。まだ犬とも子ブタともつかない、もごもご動く小さな白いかたまりにしか見えない。が、そのピンクのお腹から立ちのぼるほのかな臭いを嗅いだとき、私はもう引き返せない、引き返す気もない道に踏み込んだのを悟ったのだ。未知の世界、テリアブル・ライフへと!