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ダリの
小さな冒険
1月
しつけ実践編1
トイレ/ハウス/アイコンタクト
2月
しつけ実践編2
オスワリ/抱っこ
3月
しつけ実践編3
ダリのクリスマス
4月
初めての沖縄探検・その1
5月
初めての沖縄探検・その2
6月
初めての沖縄探検・その3
7月
初めての沖縄探検・その4
8月
ダリの運動会・その1
9月
ダリの運動会・その2
10月
ダリの運動会・その3
11月
ダリ2歳のプロフィール
12月
ダリ3回目の秋に

しつけ実践編2 オスワリ/抱っこ

〜2003年2月〜
私の家族の最小にして最強メンバーは、ジッャク・ラッセル・テリアのダリ。
その聞きしに勝る破天荒ぶりに圧倒されながらも、なんとか2年目を迎えた今、
子犬育ての日々をふりかえると…。
テリアに限らず、これから子犬を迎えるお宅にも、ただ今奮闘中のアナタにも、
ちょっとは役立つかもしれないしつけ体験をご報告しよう!
食いしん坊に捧げる簡単オスワリ法

 ジャックを形容するのに、よく使われる言葉は「ハイパー」。実はこの言葉、辞書を引くと形容詞ではなく接頭語なのだが、要するにパワー、スピード、スタミナなど、あらゆる面で「超!」が付くということだ。となると、しつけにくく、オスワリやフセなどを教えるにも苦労しそうに思えるのだが…前回触れたように、これが意外にも簡単なのである。
 ありがたいことに、ジャックはその食いしん坊ぶりにも超が付く。ほんのひとかけらのオヤツ…いやたとえ頭痛薬でも下痢止めでも…いやボタンや消しゴムでさえも、オヤツっぽく見えるものの前では、ものすごい集中力を発揮してくれる。だから、オヤツを使ったレッスンへの反応はバツグンというわけなのだ。
 そこで、前回のアイコンタクトに続き、予告どおりオスワリとフセの超簡単レッスン法をご紹介しよう。
【方法】
 前回同様、ごほうび(犬用オヤツ)を手の中に握り、その手を子犬に嗅がせてオヤツの存在を知らしめる。
 次にその握りこぶしを、黙って静かに子犬の頭上にかざす。すると、あ〜ら不思議、子犬は自然にオスワリのポーズをとるのである。このとき、かざすこぶしが高すぎると子犬が飛びつこうと立ち上がって(2足歩行はジャックの得意技のひとつだ)しまうし、手前過ぎると前に歩き出してしまう。私の経験では、鼻の上方(子犬の鼻である、念のため)5〜10Bを、鼻筋から頭頂部に向かって軽く突き出すようにかざすと成功しやすい。
 で…ここが肝心なのだが…子犬が座ったら、すかさずオヤツを食べさせる。このとき、こぶしを開きながら手のひらを子犬の口に当てがうようにして、「どうぞお食べください」とばかりに、オヤツを献上すること。こちらから口に運ばないと、せっかく座ったポーズが崩れてしまうのだ。もちろん褒め言葉も忘れずに。
 何度かこれを繰りかえし、子犬が「座ればオヤツが食べられる」ことを理解したら(ジャックなら2〜3回か?)、ここでようやく、「オスワリ」と言いながら手かざしをする。もちろん、座ったとたんに、褒めながらオヤツを口へ。
 私の経験では、最初は手かざしとほぼ同時に「オスワリ」と言い、だんだん言葉のタイミングを早めてゆくといい。なにしろ、超速パピーにしてある意味「超せっかち」なジャックは、コンマ1秒でも早く報酬と賞賛を入手すべく、即座に「オスワリ→手かざし→座る→おいしい&うれしい!」のプロセスを覚え、かつ短縮してしまうのだから。
【注意】
 この方法は、専門家の間ではオペラント訓練法などと呼ばれ、最近では一般的になりつつあるようだ。が、ちょっと前までは、オヤツをかざす替わりに「子犬のお尻をやさしく押さえて座らせます」と言う人や本が珍しくなかったのも事実。
 まぁ、他の犬種なら、それでも成功するかもしれない。が、相手はジャックである。押さえようとするその手を、ジャレ咬みするのがオチである。ましてや、「ほらオスワリでしょっ!」などと怒鳴りながら、お尻をギュウギュウ抑えつけた日には…ジャレ咬みがエキサイトして血が出るか、接近する手からピュルッと逃れ、「オスワリ=鬼ごっこ」と解釈するに違いない。で、2度と同じ試みはできなくなるだろう。
【応用】
 フセは、このオスワリ法を応用すればOK。子犬がオスワリを習得したら、今度はオヤツ入りのこぶしを子犬の目の前の床に付ける。このとき、甲を上に向け、指の側は床にピッタリ付けるように。
 すると…オスワリよりは少々時間がかかるが…子犬は伏せる。他の犬種だと、オスワリに比べて楽な姿勢ではないし、いわゆる服従のポーズなので、すんなりとは伏せないかもしれない。が、ジャックの場合、少しでもオヤツを分捕れそうな隙間はないかと、手と床の間に鼻面を突っ込まずにはいられない。しかも、ご先祖の中に猫がいたかと疑いたくなるほど、犬離れした柔軟性を誇る犬種なのだ。
 ただし、体が柔らかいがゆえに、激しく揺れるシッポを高々と掲げたオシリはそのままで前半身だけ伏せたり、こぶしの位置が離れていると、伏せたままほふく前進してしまうので注意。ちなみに、アメリカのTVドラマで活躍した名優ジャック・ラッセル、ウィッシュボーンくんの得意芸もほふく前進であった。
 

出血大サービスで抱っこギライ克服

 以前も書いたが、ダリは、常に何かを「する」のが好きな、忙しがり屋である。したがって、じっとするのは大キライ。だから、去年さんざん書いたように、幼犬時代の彼にとって、「抱っこ」とはすなわち束縛。抱き上げて撫で回そうとしようものなら、命がけとばかりに咬みつきまくって抵抗した。
 が、わが家が小型犬を選んだ理由のひとつには、「抱っこして可愛がりたい」という両親の要望もあった。だからこそ、ダリを迎える決意を固めるにあたっても、彼の両親犬を父が実際に抱き上げて、抱っこギライじゃないことを確認までしたのだ。ただ、両親が結婚適齢期にまで成長した立派な成犬であって、彼らの子犬時代が果たしてどうだったかまでは考えが及ばなかったのである。
 いやもちろん、ジャック・ラッセルはすこぶるつきの果敢なハンターであって、決して抱き犬じゃあないのは百も承知だ。が、本業が何であれ、「抱っこすると咬む」というのは、もはやしつけ上の問題である。
 で、しつけ教室の先生にもらったアドバイスは…ある意味過酷と言ってもいいものだった。
【方法】
 まず、興奮している時は抱かない。そして、抱いた時はダリが泣こうがわめこうが咬もうが、あきらめておとなしくなるまで、平然と抱き続ける。それだけ。
 手を咬まれないよう、またダリが身をよじって逃れないよう(私は、彼の先祖にウナギがいたのではないかとも疑っている)、後肢と脇の下あたりをしっかり抱えるのがポイントだ。が、何しろダリは、すごい速さと伸縮性で身をよじるので、鋭い乳歯を突き刺されないよう、手の位置は常に適宜変えねばならない。
【注意】
 とにかく忍耐。「咬めば思いどおりになる」と思われたら、わが家には地獄の子犬が君臨することになる。もちろん、ダリとしてはブチキレ・モードに入っているだけで、まったく悪意はない。が、痛いものは痛い。血も出る。そしてオスワリなどと違い、すぐには結果が出ない。
 年齢とともにキレやすくなっている父はすぐ大声で叫んだり、家族中で最もトロく、咬まれる機会が多い母も、つい声を上げることがしばしば。私も自らの血でダリのちっちゃな白い胸元が赤く染まるほど、グサッとヤラレたことがある。乳歯が生え替わる頃までは、もう、この子はどこか異常で、両親犬のようにはなれないまま、一生抱っこギライなんじゃないかと、疑うこともあった。
 しかし、ダリは変ったのだ。まるでいつの間にか通り過ぎた大型台風のように。
 「今ではお散歩中に、自分から『抱っこして』って甘えることもあるのよ」と、母は先日も、うれしそうに言っていた。
 見事な変わり様だし、めでたいことだ。めでたいのではあるが、ただひとつ気になるのは「で、抱き上げてやる前に、オスワリくらいはさせてるんでしようね」と念を押すと返ってきた、母の苦笑い。よもや、ダリにとって人間の手が、自由を奪う束縛から、今度は便利な移動手段にならなければいいのだが…。