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ダリの
小さな冒険
1月
しつけ実践編1
トイレ/ハウス/アイコンタクト
2月
しつけ実践編2
オスワリ/抱っこ
3月
しつけ実践編3
ダリのクリスマス
4月
初めての沖縄探検・その1
5月
初めての沖縄探検・その2
6月
初めての沖縄探検・その3
7月
初めての沖縄探検・その4
8月
ダリの運動会・その1
9月
ダリの運動会・その2
10月
ダリの運動会・その3
11月
ダリ2歳のプロフィール
12月
ダリ3回目の秋に

初めての沖縄探検・その2

〜2003年5月〜
疲れてさえいれば良い子でいられるジャック・ラッセルのダリに
とびきり新鮮な体験を提供すべく、冬の東京から沖縄へ、
初の犬連れ飛行機旅行を試みた。
青い海、南国の風、そして
ホステス犬が迎えてくれるというペンションを目指したのだが…。
危機一髪のバス乗車

 ダリ入りクレートとともに、カメラマン氏と私を乗せた飛行機は、定刻通り午後1時前に那覇空港に着いた。機内からもがき出ると、そこは南国! 空気は心地よく湿り気を帯び、輝くような陽光が降り注ぎ…なぁんて、うっとりしている場合ではなかった。早くダリを引き取らなくっちゃ!
 フライトそのものは2時間程度なのだが、空港の「ペットお預かりカウンター」にクレートごと預けてからはや3時間半。よもや不安か退屈かでわめきたててやしないかと、足早に荷物の受け取り所へ駆けつけると、荷物用のベルトコンベアとは離れた台の上に、まっ先に降ろされたらしいクレートが2つ置かれていた。
 のぞきこむと、一方はちょっぴり不安げなトーイ・プードルくん、そしてもう一方が、ムスッと退屈顔のダリ。空港のエントランス前でクレートを開けると、「わーい! やっと着いたぞ(どこに着いたかは気にしない)」とばかりに飛び出してきた。そして、あたりを見回すでもなく、南国の風を嗅ぐでもなく、さっそく行き交う旅行者全員にせっせと挨拶を始めたのである。

 予想どおりとはいえ、あまりのヘイチャラぶりにいささか拍子抜けしつつ、目的地、万座へのシャトルバスを探す。なにしろ運転免許も予算もない旅なので、レンタカーはもちろん、タクシーというわけにもいかないのだ。で、さっそく切符を買いに空港内に戻ったのだが…。再びクレートに納まったダリを見て、受け付けのお姉さんがたじろいだ。
「あのぉ、ペットはちょっと…」。
 そ、そんな! ここまで来て、最後の行程でつまづくなんて! あせった私は、思いきり意外そうな声で食い下がった。
「え? キャリーバッグに入れて乗るんですが?」(まさかダメだなんてウソでしょ? ね? ね?)。
 すると、怪訝な声ながら、「…吠えませんよね」とお姉さん。
 もうひと押しと見て、「はい、『キュー』ぐらいは言うかもしれませんが、まず吠えません」と断言した上に、「東京ではいつもこうして乗っているんです」とたたみかけると、なんとか切符を売ってもらえた。バス会社に確認をとっていなかった私のミスではあるが、本当に東京では、地元のバス会社に確認の上、ダリは堂々と乗車しているのだ。
 幸い車内は空いていて、ダリも沈黙を守り、左手に白く輝くビーチを眺めながら1時間あまり。万座ビーチホテル前の停留所で降りて、宿のご主人に迎えに来てもらう。陽光あふれるリゾートホテルの前庭をダリに歩かせてもやりたかったが、さすがにクリントン前大統領も泊まったという高級ホテルのエントランスで、ムキ身のジャック・ラッセルをうろつかせるわけにはいかない。ダリよ、もうしばしの辛抱だぞ!

大柄レディにタジタジ

 ほどなく迎えに来てくれたオーナーの車で数分。海を臨む丘の中腹に、モダンなタウンハウス風のペンションが建っていた。今日から4日間、ここがダリのすみかになるのだ。
 タイルばりの広々としたパティオを見下ろすゲートの前には、3頭の犬たちがお出迎え。ゴールデン・レトリーバーのロリポップとその娘ハル、シェパードのデーブ(女の子)、堂々たる大型犬のレディ達は、全員ここの愛犬なのである。
 もちろん「大きいお友達大好き」なダリは大喜び!のはずだったのだが…。あっという間に3頭に取り囲まれて、激震していたシッポもろとも固まってしまった。さすがのダリも、あまりの迫力にビビッたと見え、歓迎の臭い嗅ぎの輪から「ひぇ〜」とばかりに逃げ出して、階段の上に退避してしまった。
 もしダリが繊細な心の持ち主だったら、もしくは気難しいいばり屋だったら、私はこの時点で3頭との交流をあきらめていただろう。けれど読者のみなさんもご承知のように、ダリは身も心もタフなのだ。底なしの楽天家なのだ。確かに、犬嫌いのジャック・ラッセルは珍しくないそうだし、時として死闘をやらかすとも言われる。しかし、そんな問題犬にしないために、この1年、母と私はしつけ教室に通って来たのである。
 だから私は、むしろこれは、ダリにとって絶交の社交体験と考えた。出会う犬全員に相手かまわず飛びついていた子犬時代と違うのは当然なのだが、近頃、友だち犬と出会っても、その飼い主にばかり愛想をふりまくのが気になっていたのだ。たとえ仲良しでも、3秒ほどシッポを振るだけでそっぽを向いてしまう。人間でいえば、「元気?」「うん」「あっそっ」、以上終わりといったところ。そんな浅い犬付き合いばかりの彼に、彼女たちは犬同士の社交を教えてくれるかもしれない。そんな期待もあって、あえてお姉さん犬たちの間に放り出しておくことにした。
 客室は、シンプルで清潔、そしてテラスから木立の間に海も臨める。ベッドの足下にクレートを置き、バスルームの床にトイレシーツを2枚並べたら、ダリの寝室とトイレの出来上がりだ。「チッチ(オシッコ)はここ、ここだからね」と、指差して念を押すと、ほどなく「わかってるもん!」とばかりに実演してくれた。ダリは朝から何も食べていなかったので、特別ルールで人間より先に夕食(母が1日分ずつポリ袋に小分けしたドライフード)を与えて、私たち人間が食事に出かけた。ダリはクレートの中で留守番だ。
 私が帰った後も、しばらくは持参のおもちゃで遊んでいたダリだが、さすがに疲れていたらしい。いつもより早い時間にも関わらず、「ハウス!」の一言で、素直にクレートに潜り込んでゴロリ、グー。持参の布をクレートに掛け、私もホッと一息。明日は、ビーチで遊ぼうね!

【旅のポイント】
 ジャックには必須だが、普通の犬の旅にもクレートはぜひお薦め。宿泊先では絶好のハウスになるし、飛行機だけでなく自家用車内でもクレートに入っていた方が犬は安全なのだ。さらに、トイレシーツで用を足せるかどうかでも、神経のすり減り具合に大きな差が出る。ダリはシーツでも外でも用が足せるので、その点とても楽だった。唯一の難点は、シーツが恐ろしくかさ張ることである。