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ダリの
小さな冒険
1月
しつけ実践編1
トイレ/ハウス/アイコンタクト
2月
しつけ実践編2
オスワリ/抱っこ
3月
しつけ実践編3
ダリのクリスマス
4月
初めての沖縄探検・その1
5月
初めての沖縄探検・その2
6月
初めての沖縄探検・その3
7月
初めての沖縄探検・その4
8月
ダリの運動会・その1
9月
ダリの運動会・その2
10月
ダリの運動会・その3
11月
ダリ2歳のプロフィール
12月
ダリ3回目の秋に

初めての沖縄探検・その4

〜2003年7月〜
ジャック・ラッセル・テリアのダリを「良い子モード」に保つべく決行した
沖縄旅行もいよいよ残すところ1日。
せっかくだからと本島北部へちょっぴり足を伸ばして
名護(なご)の街歩きに出かけてみたら…。
バスに乗って、名護へゴー!

 ダリの沖縄滞在も3日目。今日は街歩きに連れて行くことにした。目的地は、本島北部の中心地、名護の街。人も犬も朝食を済ませ、お散歩セットにロングリード、それにキャリーバッグを持ってテクテクと…いや、ダリは今日も朝から絶好調でグイグイと…宿の前の坂道を下り、国道沿いのバス停へ。ダリをキャリーバッグに入れて北へ向かうバスに乗り込んだ。今日も風は冷たいが南太平洋の陽射しがキラキラ輝いて、車窓から臨む海は、1月とは思えない青さ。30分ほど海沿いを走り、バスは名護大通りに着いた。
 大通りのまん中にそびえる、名護名物のヒンプンガジュマルの巨木を眺めていると、どこからか幼稚園児の群れが…。先生に引率されてミニ遠足中らしいのだが、何人かが「あ、犬だ〜」とダリに目を付けた。最初は遠巻きにダリを囲んでいた子供たちのうち、ひとりが恐る恐る手を伸ばす。と、ダリが怒らないことがわかるや否や、歓声とともに10人近くがいっせいに手を伸ばし、ダリの姿は園児の波の中に埋まってしまった。
 一般に、犬は子供が苦手というし、なかでもジャックは、子供といえど怒れば容赦ないと聞く。ところがダリは、なぜか子供が大好き(自分に近い存在だからか?)。子供と見れば飛びついて、ビビらせてしまうのだが…こんな大群が相手では、さすがのダリもタジタジだ。先生の声でようやく園児の輪が解けると、中から固まったままのダリが出てきた。
 もちろん、園児にもみくちゃにされたくらいで、ダリのパワーが落ちるわけがない。まだ人陰まばらな商店街を歩き始めると、ダリは再び元気いっぱいにグイグイ進む。あらゆる路地や横町に首を突っ込んでみたり、青果店の店先で巨大ゴーヤや南国フルーツをフンフン嗅いだり、店のおばちゃんに愛想をふりまいたりと大忙し。季節外れの午前中の、半分眠ったような街を、ダリ(と私たち)だけが意気揚々と進んで行った。
 さらに住宅地に入ると、そこはまた、なんとものどかなたたずまい。屋根の上から守り神のシーサー(写真は前号)が見守る家々の庭先には、ハイビスカスやブーゲンビリアが咲き乱れている。路上に落ちている花びらや実も、東京では見かけないものばかりだ。私たち人間は前者を目で、ダリは後者をおもに口で楽しみながら(つまり落ちている実や種や花をいちいち口に入れてはペッと吐き出しながら)、しばし、そぞろ歩きを楽しんだ。

海ギライ克服作戦

 前日の反省も空しく、この日も昼食について何の犬禁対策も考えていなかったカメラマンT氏と私は、交代でダリ番をしつつ、評判の沖縄そば店でランチをしたためた。ダリもおやつをもらい、いざ、最終目的地へ! そう、前日のダリの、磯での喜びぶりに期待を膨らませた私は、今日こそ本格的なビーチで遊ばせて、ダリの海ギライ克服の仕上げをしようと目論んでいたのだ。
 テクテク歩くこと20分。シロツメクサの緑のじゅうたんに覆われた海浜公園を超えると、そこは白砂とターコイズブルーの世界。さっそくダリのリードを伸び縮みするロングリードに付け替えて、サクサクと足取りも軽く波打ち際へ降りてゆく。と、さっきまで前方でリードいっぱいに先行していたダリの姿がない。と気づいた瞬間、リードが後ろに引っ張られた。波打ち際まで3m程に近づいたところで、ダリはピタリと止まってしまったのだ。
 え? なぜ? 昨日はあんなに楽しそうに入り江や磯で跳ね回っていたじゃあないか! 「ほーら、おいでよ!楽しいよ〜!」と、私がひとりでさざ波を蹴立てて走ってみても、ビクともしない。「よーし、それなら」と、お気に入りのボールを取り出して投げてみても、「知らないっ」と、砂浜に座り込んままソッポを向いている。あげくに、「もういいよ。さ、帰ろう」とばかりに来た道を戻ろうとするではないか!
 昨日のあのはしゃぎ様は何だったのか。入り江では自らバシャバシャと水に入ったくせに。磯では「帰りたくない〜」とゴネたくせに…と、どんなに嘆いても誘っても口説いても「ヤものはヤ!」の一点張りなのだ。
 しかしなぜ…? と考えて、思い当たる唯一の昨日との違いは、「波」。この日はさして高い波でもなかったのだが、ともかく、ダリは波というやつが気に入らないらしい。地球の脈動のごとき、その寄せては返す永遠の営みに、野生が目覚める(普段からしょっちゅう目覚めているが)…なんてことは、てんでないらしいのだ、 ダリに限って。
 まぁ、いつの日か波にも慣れて、海の楽しさが解るようになるさ。最初はビビッていた宿の大型犬トリオにも、わずか半日でシッポを振るようになったんだから。今朝なんか、いちばん恐れていたシェパード犬のデイブにまで、ちょっかいを出していたじゃあないか。何であれ強制されるのは大キライ、でも、自分から興味を持てば大好きになったりもする。自主独立、我が道を行くのがテリア・スピリットなんだから。
 ダリとのつきあいで、「犬の自主性」というものを教わった私は、そして、ダリのポジティブ・シンキングに感化され続けてきた私は、落胆よりもむしろ「いつかきっと」との意欲を胸に、陽射しの傾きかけた午後の名護を後にしたのだった。

ダリ、病犬に化ける

 ダリも私もぐっすり眠った翌朝は、もう最終日。今やすっかり仲良くなったペンション犬たちとの挨拶も早々に、バス〜飛行機〜モノレール〜電車と乗り継いで、寒さ厳しい1月の東京へ。無事に両親と妹の待つ実家へダリを送り届けた。
 翌々日、さぞや良い子にしていだたろうと期待を胸に、母に電話をしてダリの様子を聞くと、「まるで病人みたいだったわよ」という。帰ってから2日間、ダリはまるで寝たきりの病人のように食事とトイレ以外はほとんど一日中ぐーたら満ち足りた様子で眠りこけ、散歩すら億劫そうだったというのだ。ダリは産まれてこの方、最大に疲れて、最高に満足しているに違いない。これなら一週間ぐらいは、悪事から遠のいて、のんびり静かに暮らしてくれることだろう。
 …と思ったのが甘かった。2日間、こんこんと眠ったあげく、3日目にはシャキーンッ!といつものダリが復活して、家族みんなに「遊んで〜」攻撃をかけ始めたのである。やっぱり、確かに、ジャックほど早く充電できる者はいないのだった。となれば、さっそく、次なるイベントを考えなくっちゃ…。 まだ旅の荷物も片付け終わらない私の頭には、早くも次の計画が、ぼんやりと浮かんできたのだった。

【旅のポイント】
 帰りは都内でラッシュアワーに遭遇してしまい、混んだ車内でダリ入りバッグが踏まれやしないかとハラハラした。都会犬の旅は、帰りの時刻も考慮すべし。