Tue.30.03.04 春眠と春雨

忙しいんです。本当は。なのに眠くて、しかも雨です。
それも先週までとは違って、あたたかな雨。

今夜の降り方は、春雨というには激しすぎますが、それでもほのかに土や若芽、花の香が含まれている気がします。駅前のマンションにいた頃より、小さいながらも庭のある実家の方が、そんな季節の匂いもより強く感じられるような…。

木の芽時っていうんでしょうか、いいトシになっても、この時期になると心のどこかがざわめいて、いつもと違ったこともしてみたくなる。数年前には、妙に学習意欲が高まって、NHK教育テレビのイタリア語講座を見始めたこともあります(2回見て挫折しましたけど)。

学習意欲と同じくらい、春眠の誘惑も高まるものですから、
たいていは、気分とは裏腹に、やっぱりいつもと同じ日々が続くことになるんですけれどね。
そして今年もまた…。ドサクサにまぎれて春は過ぎていくでしょう。

なにしろ仕事の他にも片付けなくちゃならない用事や段ボールがまだまだ山ほど。
でも、それってけっこう幸せなことかもしれませんね。

そうそう、今夜は久しぶりに20年来の友人、小説家のHSさんから電話をもらいました。
明日からブラジルに行くそうです。
私は、東京の春を味わうこととしましょう。

 Sat.27.03.04 リサイクル読書法

私はたいてい寝る前にベッドの中で本を読みます。引っ越し前の一時期をのぞけば(ベッドとライトの位置が合わなかっただけのこと)、もう20年以上続ている習慣です。
読むのは、ほぼ99パーセント、ミステリ−。それも、手持ちの本の再読ばかりです。

え? ミステリーの再読なんて、犯人がわかっているからつまらないんじゃないかって?
それが、私、忘れっぽいもので、ちゃ〜んと楽しめるんです。
しかも、自分の忘れっぽさを活かして、最初に読んだ時、意識して「おもしろかったか、つまらなかったか」以外のことは極力忘れるようにしているんです。
さらに、同じ作家のシリーズものを続けて読むと、レギュラーの登場人物をいちいち覚える必要もなく、かつストーリー展開が記憶に残りにくい。少なくとも私の脳はそういう風にできています。

自ら『リサイクル読書法』と名付けたこの方法で、私は再読どころか、再々読、再々々読だって楽しんでいるんですよ。経済的でしょ?
ポワロやミス・マープルものなんて、すでに4巡はしてますね。
(『アクロイド殺し』だけは別ですが)。

ポイントは、初読でも再々読でも、とにかく読んだら数年〜10年ほど寝かせること(間をあけること)。いくら私でも、1年もたたずに再読したら、話を覚えちゃいますから。
そして、唯一の難点は、すでに持っていることさえ忘れて、同じ本を2冊買ってしまう危険があること。
(実際、2冊ずつ持っている本もいくつか…)。
それから、ラストシーンがほんとうに衝撃的な名作には、この方法が通用しないことです。
ま、犯人がわかっていても、お気に入りのシリーズなら充分楽しめるんですがね。
言ってみれば、犬がお気に入りの骨を埋めておいて、ときどき掘り出してかじるようなものでしょうか。

さて、今夜は数年ぶりのドーヴァー1で、眠りにつくこととしましょう。

 Fri.26.03.04 ほた〜るのひか〜り♪

卒業式なんて最後に出たのははるか昔のことですが、考えてみたら、私、先日ある種の卒業をしたような気がします。

というのも、じつは私、4年以上にわたって週に一度、ある英会話学校で個人レッスンを受けているんですが、先生が故郷のイングランドに帰ることになり、昨日、ついに最後の授業を受けたんです。

都内はもちろん日本各地に教室があるこの学校では、教師の異動は日常茶飯。そんな中で、入学からず〜っと同じ先生に習ってきた私は、かなり異例だったようです。

そんな私の教師G先生は、オックスフォード郊外の出身。私が習い始めた頃は、日本に来て1年足らず…まだ20代だった彼は、おもしろくて真面目で、忍耐強く、話題も豊富で気配りも充分。自分の20代を思い返すと赤面してしまうくらい、今思えば、当時から人間としても教師としても、よくできた若者でした。

どこの外国語教室でもそうでしょうが、授業はいつも互いの近況報告や世間話から始まります。
話が盛り上がって、授業時間の半分近く経つこともしばしば。先生はそんな中から、ポイントになる単語や私の間違いを拾い上げ、教えてくれるわけですが、授業の「素材」である彼の近況そのものも、振り返るとじつに感慨深いものがあります。

処女作の出版(彼は文筆家でもある!)、婚約(うれしそうに見せてくれた今の奥様の写真のかわいらしかったこと! 正直、快挙だと思いましたね。あ、いや、G先生も好男子ですよ)、結婚、新婚旅行、そしてオメデタのニュース。ベイビーの成長ぶりを毎週楽しく聞きながら時は流れ、今年、再びのオメデタ発表!
日本のインド料理には存在しない好物の「ボルティ(カレーとシチューの中間のような料理)」を恋しがっていた英国青年も、今や立派なパパです。

自分は気楽な独身生活を安穏と過ごしながら、G先生の激動の(私の生活に比べれば)日本生活を垣間見せてもらった4年間。最後の授業の帰り道、彼の人生に起こった素敵な変化を思って、勝手に心暖まってしまいました。

え? で、肝心の英語力は上がったのかって?
ここ1〜2年はまるで停滞している気がしますが(ひとえに私の怠慢のせいで)、先日のパリジャンJさんとの英会話は、初対面の時と比べれば格段にスムースでした。そうそう、With DOGS1号のロンドン取材では、なんとかお店取材もできたし。

G先生、楽しい授業ありがとう! イングランドでもお幸せにね!

 Sun.21.03.04 春なのに〜♪

っていう歌、ありましたよね。
どうしてこんなに寒いんでしょう。
日々、鉄筋コンクリート製マンションがいかに暖かかったか、実感しております。
このたび私が移住した実家は、木造住宅。それも増築をくり返したもので、最初に建てられた部分はたぶん築50年近いんです。だから風通しがいいのなんの!
2年前に買った、自慢のクラスターイオン発生機能付きエアコンも太刀打ちできません。

それに、ときおり壁の中からカリカリ、ゴソゴソ音がする。そう、ネズミです。ネズミの運動会。
由緒正しき殺し屋犬、ジャック・ラッセル・テリアの声が日々、家中に響きわたっているというのに!
とはいえ、ダリにネズミを捕ってほしいわけではありません。
そもそも、生まれてこの方殺生というものをしたことがないダリのことですから、実際にネズミと遭遇したら、捕るどころか、シッポぶんぶんでお友だちになろうとするのが関の山でしょう。
いずれにしても、病原菌いっぱいのネズミくんとは、できるだけお近づきになってほしくないのが本音です。

ま、いろいろ不都合もありますが、環境的には住宅地ですから、格段に良くなりました。
ほんの10数分駅から離れただけで、ぐんと静かだし、空気もずいぶん良い気がします。
庭には野鳥なんかも来ます。まだホーホケキョの声は聞こえませんが。

ホントの春が待ち遠しい限りです。

 Fri.12.03.04 ダリと段ボールの日々

引っ越しが済んで早くも2回目の週末。
まだまだ、実家のそこここに、山のように段ボールが積み上げられています。
なにしろ仕事が差し迫っていて、このところ片づけどころじゃないもんで。

…って、引っ越し後は、いつもこの調子でなしくずし的に段ボール生活が続いてしまうだよなぁ、私って。
でも今回こそ、もっともっと心を鬼にして捨てます。売ります。あきらめます。

そんなわけで、ダリとも日々の散歩に行くくらいで、ゆっくり遊べません。
ダリとしては、以前は会うたびに熱心に遊んでくれた私が、いつもいるのに遊んでくれない。
そりゃ、不満でしょう。納得いかないでしょう。
それでも、今のところかかなり良い子にしています。
いたずらも、スリッパを破壊して中のスポンジを食べる程度ですし(どこが良い子?)。

一段落ついたら、お花見(ダリ的には「お花食い」)に行こうね!

 Sat.07.03.04 うれしい出来事

「ブッシズム」ってご存じですか?
アメリカのブッシュ大統領が発する数々のヘンテコ発言のことなんですが、
当然、すべて英語なので、英語が得意な人でない限り、日本人にはそのおかしさがストレートに伝わりにくいんですよね。
少なくとも未だ学習中の私には、よほど簡単なものしかわかりません。

で、それをみごとな日本語に訳して、心憎いコメントまでつけてくれたのが、
『ブッシュ妄言録』『ブッシュ妄言録』2

英語の「笑い」を日本語にするのはとても難しいといわれますが、「ぷぷぷっ」から「ギャハハ」まで、思わず笑ってしまうみごとな翻訳。しかも、ひとつひとつに絶妙なツッコミや解説がついているので、政治や国際情勢に明るいとはいえない私にも、ジョージくんのアホさ加減がじつによくわかるんです。
ただ居丈高に「ブッシュとネオコンの仲間たちはとんでもない連中だ!」とこぶしを振り上げるのではなく、「ガハハハ! なぁ〜んてアホなんだろう、ブッシュッって!」と笑いつつ、「しかし、アメリカって…それにそのアメリカにべったりの日本って…やっぱ危なくない?」と考えさせられる。そんなスタンスに、私は知性を感じます。
そう、ユーモアってインテリジェンスだと思うんですよね。

そして…
前置きが長くなりましたが、じつは、このベストセラーの著者である村井理子さんと、
去年お知り合いになるチャンスを得たんですよ、私は。
村井さんは、『フガフガ・ラボ』という有名なペットサイトを運営されている方で、なんと先日、ご自身の日記ページで、DOG TALESを紹介してくださったんです!

それが昨日書いたうれしい出来事。
引っ越し準備でヘロヘロになっていた私を、彼女の言葉が元気づけてくれました。

ちなみにフガフガ・ラボは、アクセスが1日10万件というスーパーメジャーなサイトです。
お散歩コース紹介や一般公募の肉球写真などのペット関連企画はもちろんのこと、京都の街取材や黒酢やコーヒーエネマの体験記、さらにはオリジナルグッズの通販まで、多彩な企画が充実していて、その辺の雑誌も顔負けのおもしろさです。『ブッシュ妄言録』もこのサイトのブッシズム研究ページから生まれました。

フガMこと村井さんの日記の最新ページはこちら→http://www.fugafuga.com/m/index.html
 ご自身もスコティッシュ・テリア(リブ&トビー)の飼い主である彼女は他にも、
Grat Scots Stories』『Barney for You(ブッシュ大統領の愛犬、スコッティのバーニーに関する記事を集めたページ)』、『大統領とそのペットたち』など犬関連のディープな話題をはじめ、『将軍の胃袋(将軍と呼ばれた人物の食事研究)』『マナブニマナブ(税金のおはなし)』など、じつに幅広く、かつおもしろいページをたくさん起ち上げられていて、その辺の編集者も顔負けの企画力なんです。

そんな方にDOG TALESを気に入ってもらえて、シッポぶんぶん!な1日だったわけです。

 Fri.06.03.04 引っ越し!
 

長らくサボッてしまいました。なにしろ引っ越しだったもんで。

そうです。ついに引っ越したのです。3月1日、日曜日に。
引っ越し先は、じつは実家なんですけれど、だからといって決して楽じゃあありませんでした。
そして、私が引っ越すときはいつもそうなんですが、Tさんが助けてくれなかったら、今回も絶対に引っ越せませんでしたね。

何が大変だったって、そりゃ荷物です、荷物。
日頃の整理整頓がまったくできていないもんですから。
軽く50箱はあったと思います。
引っ越してからも、まだまだ段ボールだらけだし(ガレージにまであふれています)、毎日、電話の配線はもちろんTVアンテナや電気の配線工事があるし、もちろん仕事もあるし。
気分的にも時間的にも、未だ落ち着いてゆっくり休むことができません。

それに、
徒歩5分圏内に24時間営業のコンビニもないし、
駅1分、24時間営業のスーパーの真向かいだった3LDKのマンション(今から思えば贅沢すぎですが!)とは何かと勝手が違うのも、慣れるまでは不便なことでしょう。

しかし、やっぱり家賃が格安なのは魅力です。
実家とはいえ私も一応オトナなので、光熱費や食費を含め、ある程度は支払うんですが、なにしろ今までの3分の1以下ですから。
そして、なによりの利点は、毎日ダリに会えること!

もう少し落ち着いたら、今度こそほんとうにダリ日記続編を書きますからね!

それから、引っ越し準備でヘロヘロになっていた先週、うれしい出来事もあったんですが…
それについては、明日ゆっくり書くこととしましょう。

 Fri.20.02.04 船堀

じつは一昨日から3日間にわたって、打ち合わせのため都営新宿線の船堀という町に通っていました。
打合せ自体は毎日、午後から2〜3時間ほどだったんですが、初めての町は遠く感じます。
うちから駅までは2分、先方も駅を降りて3分ですが、やはり片道1時間ほどはかかるし。
新宿駅で乗り換えというのも、とくに帰りはラッシュアワーに引っ掛かるため、慣れない私にはダメージ大。

で、船堀という駅の周辺なんですが…あれは再開発という状態なんでしょうか。
南口しか見ていませんが、真新しいビルやマンションが立ち並ぶ中、巨大なパチンコ店が2軒並んでいたりします。
そして、他に目についたものは、モスバーガーとミスタードーナッツとバーミヤンと…。
チェーン店ばかりの風景が、なんだか異様に無表情なんです。

本当はあのあたりって、江戸時代からの下町情緒なんかがあったりすると思うんだけど。
きっと本来の町の中心は、駅前とは違うところにあるんでしょうね。
お天気もどこか春めいていたし、仕事さえなければ、ぶらぶらと探検してみたかったな。

そろそろお散歩シーズンですものね!
もう少し暖かくなったら、ダリといっしょに小旅行…いや大散歩かな…したいものです。

 Thu.19.02.04 古本・その2

〜昨日の続き〜

Tさんと父、そして私の3人(じつはキャリーケースに入ったダリもいたんですが)が目指したのは、ブロードウェイ3階の『まんだらけ・買取りコーナー』。

そこは、カウンターが縦に5列も並んでいて、まるでちょっとした空港の荷物チェックカウンターみたい。それぞれレールとキャスター付きの板が備え付けられていて、この板の上に売りたいマンガを載せて、受付までガガーと運ぶわけです。それだけ大量に持ち込む人が多いんですね。
私たちの持ち込み分も、板に山盛り2枚分。山が崩れないようにソロリソロリと、受付のお兄さんが待つレジまで運びました。

評価が出るのに30分はかかるということなので、時間つぶしに3人でブロードウェイ内の喫茶店へ。ダリ入りキャリーケースは、目の届く廊下に置いて、コーヒーをいただきました。喫茶代、1500円なり、チ〜ン! またもや持ち込み経費が加算されましたが、今さら引き返すわけにもいきません。

コーヒーを飲み終わり30分を過ぎても、携帯に「評価終了」の連絡が来ないので、私ひとりで様子を聞きに行くと「もう少しです」とのこと。その場で待つこと数分の後、いよいよ買い取り価格の宣告です。
で、いくらだったと思います?

計2万8千円ナリ! なんと予想の十倍以上です!

事前に頼めば内訳リストも作ってくれるようですが、今回はあまりに大量なので遠慮しました。
でも、ちなみに…ということで、どんな本に値が付いたかを一部、教えてもらったところ…

●わたなべまさこ『ガラスの城』全巻(妹所有)→ヴィンテージ価値あり!&30年以上前の作品ながら保存状態良好
●『ドカベン』全巻(妹所有)→ちょうど在庫切れだったため&新品同様
●『バカボン』箱入り5冊セット(妹所有)→珍しい装幀や特殊な形態は珍品価値あり&新品同様
●諸星大二郎作品数冊(私所有)→ちょうど「買い取り強化月間」だった!
●大島弓子作品集(私所有)→特別装幀

総じて、★保存状態が悪い、★作家の評価が低い(とくに少女マンガは、差が激しいよう)、★大量に出回っている…などの場合は、ほとんど値段がつかないそうです。

物持ちの良い妹の分はどれも新品同様でメジャー作家中心。一方、私の分は保存状態は悪いものの、一部、マニアックな作家のものがいくつかあったので、この値段になったのでしょう(ほとんどは妹分の価格でしょうが)。
で、どうやら半分近くは「値段が付かない」部類だそうで、しかたなくそのまま処分…つまりゴミとして捨ててもらうことにしました。

「値段が付かない」…って悲しいことですよね。
いや、お金の損得ではなく、気持ちの上で。

そうです。私が本を捨てられない理由。
それは『ドッグ・テイルズ』がどこかのゴミ置き場に打ち捨てられている場面を想像するからかもしれません。

え? ところで、なんでダリを連れて行ったのかって?
そりゃあ、安く買い叩かれた場合、店員さんに咬みつかせるため…ではなく、
帰りに、Tさんの事務所近くのドッグランへ連れて行ってあげようと思ったからなんですが、
結局そんな時間はなかったんです。
ダリはただキャリーケースに入ったままで、世界のオタクの中心地を連れ回されたってわけです。ゴメン。

   
 Wed.18.02.04 古本・その1

ついに2週間以上も更新をサボッてしまいました。
それに『ダリ日記』もなかなか始めないもので、見放してしまった方もいらっしゃるかもしれませんね。
申し訳ありません。忘れたわけでも、やめたわけでもないんです。
ちょっとずつ準備はしているんですよ。
引っ越しが済んだら、本腰を入れて…必ずや公開する予定です。

その引っ越しですが、生来の不精者である私のSOHOはなかなか片付きません。
それでもかなり思いきって、いろいろ捨てました。これからも捨てます。
本当は、モノを捨てるのってイヤなんですけどね、私。
とりわけ本を、ただゴミとして捨ててしまうことには、どうしても抵抗があります。
自分が多少なりとも本を作る仕事に関わっていることだけが理由じゃありません。
『バチがあたる』気がするんです。

だから、せめて「誰か読みたい人の手に渡れば」と、古本屋さんに大量搬入(これまでのところ持ち込んだのは、大部分、妹の本だったのですが)したわけです。ここ2〜3週間で3回。
一般の書籍は地元のブックオフ風の大型古書店へ。どれがいくらくらいしたのかは定かでないのですが、ダンボール約3箱分で2000円なり。予想していたとはいえ、ちょっとトホホな値段でした。保存状態や作品、作家によっては値段がつかない…つまり買い取れないといわれ、泣く泣く「そちらで処分してください」と。
それでも、1冊ずつ評価してくれるのだから、ヨシとしなくちゃなりません。

しかし、その「評価」も、じつはお店によってマチマチで…。
書籍に関しては、お店を調べる余裕もないし、たとえ遠くまで運んでも無駄足だろうとあきらめたのですが、
マンガは違います。すごく差があるんですよね。

というのも、先月末、Tさんと父に手伝ってもらい、妹と私のマンガ本を中野ブロードウェイのマンガ専門店『まんだらけ』に売りに行ったんです。
妹の分が8割、私のが2割ほどで、作家もジャンルも玉石混交。二人分合わせて段ボール4〜5箱はあったはずです。
私にはもちろん、腰痛をかかえた父にも、五十肩をかかえたTさんにもとても運べる重さじゃないので、ショッピングバッグに小分けして車に乗せた上、Tさんに写真機材用の台車を借り、父の運転で(私の運転を懸念して)、いざブロードウェイへ!

よく考えたら、数百円…という結果もあり得るわけで、大のオトナ2人の手を借り、駐車場代を払ってモトがとれるという保証はどこにもないんですがね。
『まんだらけ』は、いうなれば日本で…いや世界でいちばんマンガに詳しい本屋さんなのだから、きちんと評価してくれるだろうと。ここで「値が付かないと」いわれたら、もうそれはその通り、あきらめがつくだろうと。腹をくくって出かけたわけです。

〜明日へ続く〜

 Tue.03.02.04 粗大ゴミ

先週、長年愛用していたファックス機を、粗大ゴミに出しました。
10年以上前に、定価のほぼ半額で買ったレーザーファックスです。半額でも20万円前後と、すごく高かったのですが、じつによく働いてくれました。普通紙でA4、B4をスイスイ受信。紙がなくなってもメモリー受信。送信も20枚ほどの原稿を一度に記憶して、一気に送ってくれました。トナー式なので、印字もきれいだったなぁ…。

でも、ここ数年は、つきっきりでないと送信原稿が必ずダンゴになってしまうし、受信原稿もグレーに汚れてすっかり見づらくなって…。ついに数カ月前、ウンともスンとも動かなりました。メーカーに問い合わせても「機種が古すぎて修理不可能」とつれない回答。
以来、実家で余っていた家庭用の感熱紙式のものを使っているんですが、けっこうこれで乗り切れちゃうんですよ。

そう、今やテキスト原稿はもちろん、デザイナーのレイアウトだってメールで送受信できるんです。気が付けば、私のような職種においてもファックスへの依存度って、ずいぶんと低くなっていたんですね。

世の中、どんどん新しい技術が生まれ、仕事のスタイルも変わっています。
私が働き始めた頃は、原稿はもちろん肉筆。消しゴムのカスも生々しい原稿を、ゴトゴト電車に揺られて届けたりしたものでした。
今、こうして自分のサイトに載せる文章をパソコンで書くなんて、10年前…いや5年前すら想像できなかったはず。

不思議なもんですね。
でも、あのレーザーファックスくん、あれからどうなったのかな。

 Mon.26.01.04 移転計画

ついに1週間以上、間を開けてしまいました。それほど多忙だったわけではないのですが。

じつは昨年から、駅1分(ホントは3分弱)の極近SOHOの家賃にたまりかねた私は、ミロプレスの移転を考えていまして、より安く、できる限り広く、駅近で、そしてペットOKという、夢のような物件を探していたんです。
が、やっぱり夢のような物件は、夢だったわけで…、とりあえず実家に居候することに決めました。
なにしろ、今借りている部屋の監理をしている不動産屋さんに、「出る」って言っちゃったもんですから。

しかし、それにはともかく荷物を減らさなくちゃなりません。
十数年のうちに、私の所有物は、恐ろしく膨れ上がってしまったものですから。

私が最初に一人暮らしを始めた時の家具らしいものといえば、机と本棚1つとベッド(どれも子供時代から使っていたもの)、妹が学生時代に使っていた冷蔵庫(冷凍庫なし)、それにやはり妹が学生時代、先輩から譲ってもらったトースター(今も現役!)…以上、たった5点だったんです。

それが今や……あ、うんざりするので、数えるのはやめておきましょう。

 Sun.18.01.04 他人の失敗

私がジャック・フロスト警部を好きな理由のひとつは、フロストの言動に自分と近いものを感じるからです。たとえば、彼がしばしば失敗をやらかした同僚にかける言葉…「オレよりマヌケなやつがいるってことを知るのはいいもんだ」とか。じつは私も、誰かが自分以上のマヌケぶりを発揮してくれると、ちょっぴりうれしかったりするもんですから。

でも、だからといって他人の失敗を望むもんじゃぁありません。いや、そう自分に言い聞かせているんですよ。

なんだって唐突にそんな道徳めいた話になるのかというと…、
先ほど、パソコンに向かいながら漠然と流していたテレビで、何やらスピードスケートの大会が放送されていたんです。清水選手はじめ各国の有力選手が出ているらしく、聞き覚えのある名前が耳に入ってきました。フィッツなんとか選手とかアイルランド選手とか、そしてウォザースプーン選手とか。
そうです、ウォザースプーン。あの、オリンピックでスタート直後に転んじゃった人です。
私は生中継でその模様を見てしまったんです。

何しろこの人、清水選手の最大のライバルなどと言われていて、しかも当時、清水選手の体調が悪かったため、金メダル最有力候補と目されていたんですよ、確か。
で、スタート前にチラッと…ホントにチラッとですが…願っちゃったんですね、私。
「コケてくれ」と。

日頃、スピードスケートなどまるで興味もなく、しかも偏狭なナショナリズムとはできるだけ距離をおきたいと思っている私でさえ、やっぱり日本選手に勝ってもらいたいのがオリンピックなもので…。

で、まぁ、スプーン選手、ものすごい勢いでコケてくれたわけです。アナウンサーさえ言葉を失う派手さで。望外の衝撃映像に「いや、何もそこまでしてくれなくても…」と、そのとき私はテレビの前で笑いさえしたかもしれません。しかし、その直後、涙目で悔しがる彼のホラーばりの形相が写ると、なんだかとっても申し訳ない気分になったわけです。
「ごめんっ、ごめんよぉ〜」と。

いや、べつに私が呪い転ばせたとまでは思いませんが。他人の失敗を願った自分が、ひどくいじわるな人間に思えたことは事実です。

ま、あの後のワールドカップでは、そんな反省もどこ吹く風、相手国選手の失敗を願いまくってしまいましたがね。

 Sun.11.01.04 犬の写真展

池袋西武の西武ギャラリーで開催中の「Look! ライフ・ウィズ・ドッグズ写真展」というのに行ってきました。金曜日のことです。
これ、じつは数年前に出版された『A Thousand Hounds』という、文字どおり1000点くらい古今の犬写真を集めた写真集がベースになっていて、この本からの作品も含め200点以上をズラリと並べた、なかなか見ごたえのある写真展です。

とくに興味深いのは、19世紀の古い写真。たとえば、チラシに使われている1880年代のジャック・ラッセル・テリアと思しき6匹組の写真などは、私には奇跡の1枚としか思えません。当時、写真撮影には1分ほどの長時間露光が必要だったそうなのですが、いったいどうすれば6匹ものジャック1列に並ばせて1分間もステイさせることができるのか? 昔のジャックはおとなしかったのでしょうか? それともジャックそっくりな未知の犬種? はたまた…よく見ると、犬たちの背景には幕が垂らしてあるので、私の推理では、この幕の後ろに人がいて(たぶん数人)シッポをつかんでいるのではないかとも。

だって、1匹でも難しいんです、ジャックをじっとさせるなんて。
2匹いれば運動会。6匹ともなれば、もう大混乱のお祭り騒ぎとなるに決まっています。
絶対、後ろで誰かが抑えつけているんですよ。

ちなみにこの写真展は今月18日まで。入場料は一般500円です。

 Tue.06.01.04 宝物

って、みなさんにとってどんなものですか?
いきなり御大層な書き出しですが、何か立派なことや高級品についてのお話ではありません。本の話です。

昨日の午後、NHKのBS2でアストリッド・リンドグレーン原作の映画、『やかまし村』シリーズの2作を放映していたからで、とっとと「仕事始めモード」に入らなきゃいけない状況にもかかわらず、すっかり見入ってしまったんです。

『長靴下のピッピ』をはじめとするリンドグレーンさんの作品は、ある意味、私の原点です。
といっても、ライターとしての原点というわけではなく(ライターとして働き始めたナマイキ盛りの頃は、すっかりリンドグレーン作品のことなんか忘れていました)、むしろ私の読書生活の原点であり、人間としての感性の原点なんです。
いや、べつに彼女の作品世界を吸収して、私の感性が磨かれたとかいうことではなく、5〜10年に一度くらい読み返して激しく感動するだけなんですが。読むたびに、リンドグレーンさんという人がこの世に生まれてくれて、たくさんの素敵な本を書いてくれたことに感謝の気持ちがわいてきます。そして、幼い私に『ピッピ』を買ってくれた両親に、今も色褪せない魅力的な文章で訳してくれた翻訳者の方々にも感謝です。

私が初めてリンドクレーン作品に出会ったのは、たしか4〜5歳の頃。当時の私は、毎月のように熱を出して寝込む、身体の弱い子供でした。いつものように熱を出して寝込んでいたある晩、関節の痛みを覚え、翌朝になっても痛みが残っていたため、心配した両親は私を大きな大学病院へ連れていきます。今から思えば、単に高熱からの関節痛だった気もしますが、原因不明ということで、そのまま入院となってしまったのです。

病室は2人部屋。ツタのからまる木造のとても古い病棟は、子供にとっては恐ろしい場所でした。しかも、5週間に渡る入院生活で、同室になったのが、最初は今でいう摂食障害の気難しい男の子、次が私に言わせれば「でっかいカンの虫がいる」としか思えない、ワガママで乱暴な女の子。相部屋の子がいなくて、ひとりぽっちの時期もありました。
ただでさえ気の弱い子供だった私は、そんな同室の子たちと仲良くなるどころではなく、また、ひとりになったらなったで夜になると「窓からミイラ人間が入って来るのでは」と脅え、家族恋しさ、家恋しさで毎日のように泣いていたのです。
そんな泣いてばかりの私をなんとか元気づけようと、両親が買ってくれたのが『世界一強い女の子、長靴下のピッピ』。すぐにピッピのような強い子供に変身できたわけではありませんが、以来、私はすっかりリンドグレーン作品に魅了されました。

当時の自分の心境を詳しくは覚えていないのですが、「ピッピのようにはなれないまでも、ピッピのような子と友達になれた暁には、いっしょに遊んでもらえるくらいには元気でいなくちゃいけないだろう」くらいは思ったかもしれません。
その後、6歳で二度目の入院(今度はにぎやかな6人部屋でずいぶんと気がまぎれました)。扁桃腺切除の手術を受けたら、なぜかそれまでの頻繁な発熱はすっかり治まり、風邪ひとつひかない子になったのです。留年ギリギリの出席日数だった小学校1年とうって変わって、2年生以降は多遅刻(!)無欠席で小学校に通いとおしました。

そうそう、実家の隣に新しい一家が引っ越して来たときなどは、その一家に「ピッピみたいな女の子」がいて、妹と私をトニーとアンニカ(ピッピの隣家の兄妹)のように楽しい冒険に連れ出してくれないものかと、淡い期待を抱いたものです。で、それが男の子の兄弟、しかもずいぶん年下だということがわかったときはがっかりでした(Hちゃん、Kちゃんゴメン)。

『ピッピ』シリーズはもちろんですが、リンドグレーン作品はどれも私の読書体験の中で特別な位置を占めています。
「子供向け」だからといって手を抜いたり、表現を控えたり、逆に子供にすり寄るなどということは決してない。大人になった今でも、一度ページを開くと最後まで読まずにはいられない傑作ばかり。
なにより、子供だけでなく動物たちや大人たち、すべての命に注がれる深く温かな作者のまなざし、そして生き生きとしたユーモアのセンスは、私が読んだ他のどんな作家のそれよりも、強く心に残っています。

なかでも私のお気に入りは…
●『ピッピ』シリーズ
●『やかまし村シリーズ』
●『屋根の上のカールソン』
●『ミオよ私のミオ』
●『私たちの島で』

いつまでも大切にとっておきたい、いくつになっても何度でも読み返したい、私の宝物です。

 Fri.02.01.04 明けましておめでとうございます!

本年もよろしくお願いいたします。

ところで、今年のお正月もとても穏やかなお天気でしたね。
少なくとも東京地方は、元旦、2日とも、とても穏やかで、温かでした。

私は、例年どおり、大晦日から2日の深夜まで実家で過ごし、のんびり寝正月。
両親も妹も、それにダリも、みんな元気でお正月を迎えられたことが、
私にとってはなによりおめでたいことでした。
約1名、いささか元気すぎる者もいましたが…。

今年はできるだけ早く、新・不定期連載『続・ダリの小さな冒険』をはじめなければ…!

ではでは、残る1日&週末、よいお正月をお過ごしください。

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